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マイホーム計画には予算が大切。住宅の総予算から土地の購入や建物の仕様などを決めていくからです。とはいえ、細かくシミュレーションするのもハードルが高いもの。まずは、現在の住居費、年収を元にした額の2パターンから、FP先生の診断を受けて考えてみましょう。

丸山 高信先生(With Financial Partners-ウィズ ファイナンシャル パートナーズ-)

大手会計事務所、経営コンサルティング会社を経て独立。住宅取得や相続などのFP相談の実務をおこないながら、お金に関する講演や、高校や大学などでFP受検指導を多数実施。 ●CFP®(日本FP協会認定) ●1級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格) ●宅地建物取引士 ●証券外務員一種 ●消費生活相談員資格/消費生活専門相談員 ●2021年度金融知識普及功績者
栗東市小柿6丁目10-23-402 / TEL&FAX … 050-3488-0750 / E-mail … maruyama@with-fp.com

CASE 08相談者 Hさん(28歳・甲賀市在住) ●世帯年収 470万円 ●家賃 6.8万円

3人家族。貯蓄・贈与有り。控除や繰り上げを活用すれば多めに借りても大丈夫では。年収:夫330万円 妻:140万円

2通りの方法で月々の返済額を算出します

  • パターンA 現在の住居費から算出
    住居費予算(家賃+積立) 80,000円
    固定資産税(概算) -10,000円
    毎月返済額 70,000円
  • パターンB 借入可能額から算出
    審査対象年収 470万円
    返済負担率 35%
    毎月返済額 137,083円

毎月返済額から借入額を計算します

  • パターンAからの試算
    借入期間 35年
    シミュレーション金利 1.35%
    2,342万円
  • パターンBからの試算
    借入期間 35年
    シミュレーション金利
    (審査金利)
    4%
    3,096万円

低い方を採用するので… Hさんの
住宅予算は 2,842万円(貯蓄・贈与500万円含む)です

 毎月マイホームのために積み立てているHさんご夫婦。共働きで、住宅ローンは2人で返済するつもりとのことで試算したところ、借りられる額(パターンB)は、3,096万円ですが、返済し続けられる額(パターンA)では2,342万円となりました。貯蓄とご両親からの贈与500万円を加えると、住宅予算は2,842万円と考えるのが良さそうです。
 Hさんは「若いから多めに借りてもローン控除があるし、年収が増え余裕ができたら繰り上げ返済すれば良いのでは」とお考えなのですが、少し不安が残ります。確かに、住宅ローン控除は税金が還付されるなど返済の負担を軽減してくれる制度なので活用するに越したことはありませんが、年末の借入残高に対して計算されるため、実際には先に家計からお金が出ていきます。繰り上げ返済を行うにあたってもそのための資金を確保(貯蓄)しなければいけません。お子様の教育費など、いつどれくらいの費用が必要となるのか、シミュレーションした上で計画を立てていきましょう。

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