大手会計事務所、経営コンサルティング会社を経て独立。住宅取得や相続などのFP相談の実務をおこないながら、お金に関する講演や、高校や大学などでFP受検指導を多数実施。 | ●CFP®(日本FP協会認定) ●1級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格) ●宅地建物取引士 ●証券外務員一種 ●消費生活相談員資格/消費生活専門相談員 |
パターンA 現在の住居費から算出 | |
住居費予算(現在の家賃) | 70,000円 |
固定資産税(概算) | -10,000円 |
毎月返済額 | 60,000円 |
パターンB 借入可能額から算出 | |
審査対象年収 | 400万円 |
返済負担率 | 35% |
毎月返済額(奨学金除く) | 104,667円 |
パターンAからの試算 | |
借入期間 | 35年 |
シミュレーション金利 | 1.36% |
2,004万円 |
パターンBからの試算 | |
借入期間 | 35年 |
シミュレーション金利 (審査金利) |
4% |
2,364万円 |
住宅ローンの審査にて重要なポイントの一つは、返済負担率です(Check!参照)。金融機関により基準は異なりますが、フラット35は年収400万円以上なら35%と公開されています(年収400万未満は30%)。負担率からみたSさんの年間返済額は140万円。これには奨学金と自動車ローンの返済も含まれます。車の借入残高はあと少しとのことなので、審査前に完済しておく方が安心です。年収や勤続年数を考えると審査を受ける価値はあるのではないでしょうか。
奨学金の返済のみを差し引いた場合、年間返済額は125.6万円です。この額から計算したパターンBでの借入額は2,364万円となりました。家賃と同額の返済額を元にしたAだと借入額は2,004万円です。マイホーム計画は低い方の2,004万円で行った方が確実です。そのうえで、第二子の予定や配偶者の就職など、これからのライフイベントも考慮しながら、無理のない返済プランをシミュレーションすることをおすすめします。