マイホーム計画には予算が大切。住宅の総予算から土地や建物を決めていくからです。とはいえ、細かくシミュレーションするのもハードルが高いもの。まずは、現在の住居費を元にした額と、年収を元にした額の2パターンから、FP先生の診断を受けて考えてみましょう。
大手会計事務所、経営コンサルティング会社を経て独立。住宅取得や相続などのFP相談の実務をおこないながら、お金に関する講演や、高校や大学などでFP受検指導を多数実施。 | ●CFP®(日本FP協会認定) ●1級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格) ●宅地建物取引士 ●証券外務員一種 ●消費生活相談員資格/消費生活専門相談員 |
共働き夫婦と子どもの3人家族。新築を土地から検討中。両方の両親から資金援助の申し出あり。
パターンA 現在の住居費から算出 | |
住居費予算(現在の家賃) | 75,000円 |
固定資産税(概算) | ‐10,000円 |
毎月返済額 | 65,000円 |
パターンB 借入可能額から算出 | |
審査対象年収 | 530万円 |
返済負担率 | 35% |
毎月返済額 | 154,583円 |
パターンAからの試算 | |
借入期間 | 35年 |
シミュレーション金利 | 1.27% |
2,203万円 |
パターンBからの試算 | |
借入期間 | 35年 |
シミュレーション金利 (審査金利) |
4% |
3,491万円 |
今回の相談者さんは、毎月75,000円の家賃を支払われています。家賃全額を住宅ローン返済に充てても良いのですが、マイホームを所有することで固定資産税の支払いが毎年発生します。1万円は固定資産税のための積立として考え、毎月返済額が65,000円となる住宅ローンの借入額を算定すると、2,203万円となります。
一方、金融機関による審査でMさんが借りられるだろう金額は、3,491万円です。今後の家計の支出を考えた上では、住宅予算は2,203万円までに留めておいた方が安心です。
とはいえ、親御さんからの資金援助があるかもしれないとのこと。もし500万円の援助を受けられるのであれば、マイホームの予算は2,703万円とすることができますね。
もう少し予算を増やしたいとのことでしたら、長い目で見た家計の中に余裕があるかどうか、ライフプランシミュレーションを行ってより詳しくアドバイスすることも可能ですよ。
年収ベースで住宅ローンを「いくらまでなら借りられるのか」という限度額のこと
住宅予算を診断するための金利。パターンAでは、フラット35の金利(2020年1月適用、返済期間21年以上35年以下、融資率9割以下)。パターンBでは、金融機関における審査金利を4%としている
年収に占める住宅ローンの年間返済額の割合のこと。ローン審査において金融機関がチェックする指標になる
住宅ローンは「借りられる」ことと「返済し続けられる」ことが重要。低い方を採用することで両方カバーする可能性を高められる
1月1日時点で土地や建物を所有している者に課せられる地方税のこと。マイホーム所有にかかるランニングコストのひとつ
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