クロス　–くろす–

住まいづくりにおける「クロス」とは、内装の仕上げ材のひとつで、壁紙とも呼ばれているものです。壁だけでなく天井もクロスで仕上げることが一般的で、採用される材質はビニール製が大半です。コストを抑えて施工でき、色や柄のバリエーションが豊富なことがその理由です。水分や汚れは拭き取り掃除がしやすいのもメリットです。近年では、凹凸表現やプリント技術が向上し、木目やレンガ調など本物そっくりに見えるようデザイン性もアップしています。

仕上げ材には他にも、紙や布製のクロス、珪藻土（けいそうど）や漆喰（しっくい）などの塗装、板状に形成したパネル材やタイルなど、多くの商品があります。自分で塗装したり貼り替えたりDIYがしやすいので挑戦してみるのも良いでしょう。

クロスを選ぶタイミングは、ほとんどの場合が住まいづくりの終盤です。間取りや水まわり設備などたくさんのことを決めた後、さらに分厚いサンプルカタログを渡されると冷静に判断するのが難しいかもしれません。 料金も変わらないことから、ついあれもこれもと選んでしまうのは注意です。イメージ通りの内装になるよう、建具や床はもちろん、幅木などの見切り材とのトータルバランスを考えましょう。センスよく仕上げるには、種類や貼り分けを少なくすることや、インテリアコーディネーターにおまかせするのも良いですね。